屋上を舞台にした作品
富士の山ビエンナーレ2016参加作品。イケダビルの屋上で、この富士川河口に広がる地域の成り立ちを音声によって重層的に表した。街に出て、出会う人々に耳を傾け、話に出てくる場を訪ね歩き、今ではもう見ることのない風景を描き出す。その過程で、この街を生み出したものは、山と豊富な水であることに気づくだろう。音に誘われるままに屋上を進んでゆくと、やがてそこに、江戸や明治、昭和と時代を飛び越えながら、水を巡る人々の営みが立ち上がる。一つの時代が終わりを迎えている。それでも富士山はそこにあり、水は流れ続けている。
中澤大輔は、劇団・ぺピン結構設計のメンバーとして、本作品の企画立案・リサーチから製作実施までを担当した。ペピンのウェブサイトはこちらから: pepin.jp