中澤 大輔

こんにちは。中澤大輔です。私は、アーティスト、デザイナー、物語活動家として仕事をしています。アートの仕事は、人の心を揺さぶり疑問や課題を問いかける仕事、デザインの仕事は、疑問や課題に対して答えを出す仕事です。私は2つの仕事を通じて、社会を観察し、問いかけ、答えを出すという実験をしていて、私は両方の仕事をすることが、とても好きです。

私はアートとデザインの両方の分野で、物語を書き、その物語を体験するための構成・演出をする仕事をしています。両方の仕事をまとめると「物語活動家」という肩書きがちょうどいいのではないかと考えているのですが、どんな仕事でも短い言葉で伝えるのは本当に難しいものです。このウェブサイトでは、私がどんなことを考え、どんな仕事をしているのか、なるべく分かりやすく具体的に説明したいと思います。


アートの仕事

社会の仕組みやその背景にある歴史を調べたり、作品のテーマに応じて様々な人たちにインタビューして、調べる過程で収集した物語を、音や映像などのメディアを用いて編集することで、作品を作っています。美術館やギャラリーだけでなく、商店街や森の中など、ある特定の場所に作品を設置することで、作品とその場所の情景が交わり、その時その場所でしか体験できない鑑賞するという「体験型」の作品を作っています。渋谷駅でヘッドホンを借りて駅構内を歩くと、駅で働いている様々な人の物語が聞こえてくる作品や、様々な職種の人に働く意味についてのインタビュー撮影を受けてもらい、その映像を美術館に展示することで働く意味を振り返る、といった作品などがあります。また18歳の時に高校の同級生と劇団「ぺピン結構設計」を立ち上げ、パフォーマンス作品を作ってきたことも、私にとっては重要な基礎になっています。


デザインの仕事

製品やサービスの体験設計という仕事をしています。製品やサービスを「利用する人」と「提供する人」の両方に話を聞きながら、こんな仕組みがあればいいなという構想を考え、全体の設計図やシナリオを書く仕事です。近年はサービスデザインという分野の仕事をすることが多いです。例えば、航空会社のサービスであれば、航空券を予約をするために使うアプリやウェブサイトのデザインから、空港のカウンターや機内の客室といった実際の空間のデザイン、スタッフのふるまいやセリフに至るまで、様々な要素が組み合わさることで1つのサービスが生まれています。私の役割は、ユーザとスタッフの両方に話を聞き、リサーチしたことをもとに全体設計図を書き、建築やグラフィックなど様々な専門デザイナーの人や、現場で実際に働く人たちと話しながら、統一感のあるサービスを作っていく、という仕事になります。


現在活動中

私の頭の中には、気になっている「テーマ」が常にいくつかあって、そのテーマに対して色々と調べていくことで「現在活動中」のプロジェクトが始まります。仕事や暮らしのなかで見たことや聞いたことや知ったことが無意識のうちに頭の中の引き出しにしまいこんであって、それが何らかのタイミングで結びつく。仕事で悩んでいるときに、たまたま散歩中で見かけた犬の何気ない行動が、ああ!そういうことか!という感じでパッと交差してひらめく。皆さんもそんな経験をしたことがあるかもしれません。アートの仕事でもデザインの仕事でも、プロジェクトの後半では「物語(シナリオ)を書く」という仕事が発生し、最終的には「アート作品」や「製品・サービス」として世の中に送り出していくのですが、私としては、最終成果物よりもそうした活動の過程そのものが一番興味深く、なるべく多くの人に共有したい価値のあるものだと考えています。


フィールドノート

アートとデザインのどちらの仕事でも、一番大切にしているのはフィールドワークです。実際にその場所に足を運び、そこで発生している物事を観察し、様々な人に会って話を聞きます。すべての仕事は物語を収集するところから始まります。何かの物事に取り組む過程で本当にたくさんの発見があり、その発見を少しでも他の人と共有したいと思ったときにアートやデザインとしての形が生まれます。フィールドワークを通じて知ったことや感じたことを「フィールドノート」として記録しています。


物語のアプローチ

物語という言葉は日常的に使われる言葉であり、文学、演劇、映画、建築、デザイン、政治、社会学、心理学など、様々な分野でも使われています。物語、ストーリー、ナラティブ、といった言葉は、何か優れた新しい手法のように扱われることもあるのですが、物語という存在は決して新しいものではなく、大昔から人の生活にとって身近であり、生きる上で不可欠なものです。私は、そうした物語というものの作用を強く意識しながら作品制作やデザインを進めているので、物語という言葉をよく使うのですが、言葉の捉え方は人によって様々で、言葉の認識の違いから混乱を招いてしまうこともあります。そこで私は、物語のアプローチについて、日々の活動やこのウェブサイトを通じて、私なりの考えや経験を共有したいと思っています。

 

今日は私のウェブサイトを訪問していただきありがとうございます。文章の多いページが多いのですが、お時間の許す範囲でお読みいただけると嬉しいです。何か気になることや話してみたいことなどありましたら「お問い合わせ」からお気軽にメッセージくださいね。私はいま、京都府綾部市と東京を行ったりきたりしながら生活しているので、その周辺のどこかでお会いするか、オンラインでお話できたらと思います。


中澤 大輔

芸術家、デザイナー、物語活動家

プロフィール

中澤大輔は、人や場所、社会や習慣といった私たちの日常の背後に潜む小さな物語に耳を傾け、収集された物語を再構成することで、新たな物語を生み出すことに焦点を置いた活動を行っている。彼がこれまで習得してきた演劇・建築・文化人類学の手法を用いて、人々が参加し体感しながら、オルタナティブなものごとの見方を発見するための体験型作品を制作している。

高校3年生の時に同級生と劇団「ペピン結構設計」を創立し、現在に至るまで多数の作品を発表。慶應義塾大学総合政策学部(文化人類学/建築)を卒業後、広告会社に約10年勤務、ロンドン芸術大学セントマーチンズ校修士課程(Narrative Environments)を2015年に卒業。近年では個人作家として、現代芸術作品の制作・発表を精力的に行っている。

ソーシャルメディア

マネジメント

architecting stories 合同会社

関連団体

ペピン結構設計 (Pepin) – 共同創立者
株式会社ACTANT – パートナー
imaginable – 大学院の同級生ユニット